今年の健康保険料と厚生年金保険料、めっちゃ高いよ~!!
昇進して給料増えたのに、税金も増えたから手取りあんま変わらない、ぴえん。。
4~6月は特に残業に気を付けないと、かえって自分の首を締めてしまうんだよ。一緒に理解して、コスパの良い仕事を目指していきましょう!
この記事で学べること
・標準報酬月額の罠←知らなきゃ損!
・効率の良い残業時間の見極め方
←知らなきゃ損!
残業が増えるとトータルで損することも!?
新年度は気合を入れ直し、家族のためにいっぱい働くぞ!という方もいらっしゃるかもしれません。しかし勢いだけで残業を増やしてしまうと、その後に引かれる社会保険料がどんどん増えていくため、注意が必要です。
例えば、
後1時間残業を増やして、月収を39万7500円にしよう!
この場合、収入は2500円増えますが、この2500円により、税金は4785円以上増えてしまいます。つまり、
1時間多く働いたことで、逆に手取りが減ってしまうという恐ろしい状況が起こり得るのです!(僕はこれを実際に経験し、その1年間は、なぜか損した気持ちが晴れませんでした、、、)
せっかくなら、出来るだけ多く稼いで、かつ税金を少なくする、そういったコスパの良い働き方をしたいですよね。そこで本記事では、社会保険料の計算方法について分かりやすくまとめていきたいと思います。計算例と併せて説明していきますので、ぜひ理解していってください。
4~6月の収入が関係する税金とは?
社会保険料、と呼ばれる税金がそれにあたります。社会保険料には、次の3種類の保険料が含まれます。
・厚生年金保険料
・介護保険料
社会保険料の計算方法について
それでは、実際に社会保険料を計算していきましょう。
この記事をお読み頂いている方は自分の金額でやってみることをオススメします。記事内では、社会人の平均月収、平均残業時間を用いて、次のように設定しました。
・標準月収350000円
・残業25時間(残業代の割増率25%)
・子ども2人(家族手当30000円)
・車通勤(通勤手当10000円)
計算に必要な情報
計算をする上で最も重要な指標が、標準報酬月額です。なぜならば、先ほど説明した社会保険料は、全て標準報酬月額×〇%、という具合に計算されるからです。そして、標準報酬月額を見極めるためには、次の3つの情報が必要です。
B:基本給
C:残業代の割増率
A:標準月収
基本給+諸手当(家族手当、食事手当、通勤手当など)です。これに残業代を加えることで、月収(標準報酬月額を決めるための材料)となります。
B:基本給
標準月収から諸手当を除いたものです。基礎賃金=バイトでいうところの”時給”は、この基本給から算出できます。残業代時給を正確に計算するために必要になります。
C:残業代の割増率
基本給から算出される残業代時給と組み合わせることで、残業代を正確に計算するために必要になります。
補足
基本的に、先ほど述べたA,B,Cのそれぞれの定義は、会社の賃金規則に記載されているはずです(名称は異なる可能性があります)。せっかくなので、一度、自身の会社の規則を確認してみてください。
計算方法の紹介
②基礎賃金にC:残業割増率を積算し残業代時給を算出
③A:標準月収と「残業代時給×残業時間」の和で月収を算出
④標準報酬月額の決定
これを少し表現を変えて数式にまとめると、次のようになります。
①基礎賃金の算出
基礎賃金は、先ほどの数式でいうと、
[基本給÷{(定時時間)×(出勤日数)}]
にあたる部分です。Aさんの基本給は、標準月収から諸手当(今回は家族手当と通勤手当)を除いた金額なので、
=310000 ÷ (8×20)
=1937.5円
②残業代時給の算出
③月収を算出
さて、ここまでくればもう一息。あとは標準月収と残業代を足し合わせることで、月収が計算できます。例えば、10時間残業をした場合の月収は、
④標準報酬月額の決定
標準報酬月額は、社会保険料を決めるための最重要項目であるとお伝えしました。その理由は、この「全国健康保険協会」のサイトにある「保険料額表」を見れば一目瞭然です。
文字が小さく見にくかったらごめんなさい( ;∀;)僕たちは一生懸命、左から3番目の項目の"報酬月額"を計算してきました。そして、その"報酬月額"の相当する税金が、右の方にある"健康保険料(介護保険料含む)"と"厚生年金保険料"として引かれる、という流れになります。
先ほどの表を一部拡大したものです。今、Aさんの場合では、報酬月額が37219円だったので、標準報酬月額は380000円となります。それに応じた保険料が引かれます。例えば厚生年金保険料だと、一番右の値になるので、34770円となります(一般サラリーマンは、会社が保険を折半してくれるため、一番右の値でOKです)。このようにして、標準報酬月額と社会保険料は決められていたんですね。
標準報酬月額に隠された罠
先ほどの拡大図をもう一度よく見てみましょう。まずは、報酬月額の赤で囲ったところを見てください。
395000を境に、ランク分けがされていますね。これは一体どういうことでしょうか?言い換えると、
報酬月額が39万5100円の人は、標準報酬月額では41万円の稼ぎ⇒税金が高い!
効率の良い残業時間を見極めよう
今までの内容から、最も効率的なのは、"標準報酬月額"のランクが上がらないギリギリの報酬月額を稼ぐことです。そして報酬月額は、残業代(すなわち残業時間)で調整できます。例えばAさんの場合は、
残業時間1~8.25 →報酬月額350000円~370000円(等級25)
残業時間8.25~18.5 →報酬月額370000円~395000円(等級26)
残業時間18.5~30 →報酬月額395000円~425000円(等級27)
まとめ
いかがだったでしょうか。結局のところ、結論は、"残業代の計算"と"標準報酬月額の仕組みを知る"ことが重要だ、ということです。一度、ご自身の例に当てはめて、無駄な残業を省いてみてはいかがでしょうか。また、年間を通じて最も効率よく稼ぐには、4~6月は残業0(正しくは、標準報酬月額を最低レベルに抑えること)、7月以降にバリバリ残業、がベストです。すなわち、新年度を迎えるこの時期、スタートダッシュすべきは仕事よりも家庭、ということなんですね。この3ヵ月は特に家族サービスに集中して、良い1年をスタートさせましょう(*^^)v
以上、長文をお読みいただき、ありがとうございました♪